Denon DJ
ビギナー向けに各メーカーが推奨するDJ機材を徹底比較。【2022年】
数回にわたりDJ機材メーカーが推奨する初心者向けのスターター機材を、各プロDJのレビューと共に紹介してきました。ここであらためて、各メーカー推奨機材を簡潔にまとめました。本企画では紹介しきれなかったDJ機材も交え、価格、機能面、拡張性を含め、比較しやすいよう一覧にまとめてご紹介します。
※注 : 価格は変動する場合があります
↓プロDJ達が各メーカーの機材を実際に使用したレビュー記事はこちら↓
Numark – Mixtrack Platinum FX | 購入する |
Reloop – Ready | 購入する |
Denon DJ – Prime Go | 購入する |
NATIVE INSTRUMENTS – TRAKTOR KONTROL S2 MK3 | 購入する |
Pioneer DJ – DDJ 400 | 購入する |
DJをする方式は、プロDJの間でもスタイルなどにより様々ですが、大きく分けて三つの方式があります↓
①Laptop(パソコン)でPCDJソフトウェアを使用しDJする場合
主に以下三つのソフトウェアが定番となっています。それぞれの特徴を簡単に説明すると
1. Serato DJ Pro → dvs(デジタルバイナルシステム)に特化した世界シェアNo.1を誇るソフトウェア。前身となるPCDJソフトウェアで先駆けとなったRane社の「Scratch Live」から国内でも圧倒的な人気です。操作の機敏さから、Hip-hopを主体としたCLUB DJが多く利用しています。Reggaeセレクターにも人気。価格は現在¥36960(税込)。※無料版ソフトのSerato DJ Liteもあります。
【Serato DJ Pro対応のおすすめ機材 (L→R 価格が安い順)】
Numark – Party Mix Ⅱ / Mixtrack Pro FX / Mixtrack Platinum FX
Reloop – Ready / MIXON 4
Pioneer DJ – DDJ-SB3 / DDJ-REV1 / DDJ-FLX6 / DDJ-1000SRT / DDJ-REV7
2. rekordbox → 国内のナイトクラブやフェスティバル等で使用されるDJ機材で、100%に近いシェアを誇るPioneer DJが開発したPCDJソフトウェア。ハードウェアとの互換性が最も高く、特にCDJとの相性が良い印象です。USBメモリやSDカードにエクスポートし、CDJ等に接続して使用する場合にも、楽曲管理は同じソフトウェアを用いるため、様々な機材環境でのプレーを必要とされるCLUB DJの利用者が増えています。価格はver.6からサブスクライブのみとなっており、最安値のプランで月額¥1078(税込)
【rekordbox対応のおすすめ機材】
【Serato DJ Proとrekordboxの両方対応しているおすすめ機材】
※XDJ-XZはオールインワンDJシステムで、楽曲をエクスポートしたUSBメモリでのプレーも可能。
3. TRAKTOR PRO 3 → 安定感の高さに加え、NATIVE INSTRUMENTS社ならではの音質の良さ、豊富なエフェクトが特徴。レイテンシー(遅延時間)が限りなく少なく、多くの著名バトルDJが利用しています。その一方で、マスターアウトにソフトウェア上でマキシマイザーを挿せるなど、高音質を追求するHouseやTechno等のDJにも愛用者が多い。ソフトウェアの価格は現在¥13400(税込)となっていますが、S2 MK3 or S4を購入すると、ライセンスが付属されます。
【TRAKTOR PRO 3対応のおすすめ機材】
NATIVE INSTRUMENTS – TRAKTOR KONTROL S2 MK3 / TRAKTOR KONTROL S4
②USBメモリやSDカードに楽曲データをエクスポートしDJする場合
EDMフェスティバルやナイトクラブでもHouseなどのダンスミュージックを主体とするDJに多い傾向にあります。多くの場合、LaptopやPCで楽曲管理ソフトウェアrekordboxを使い、キューポイント情報やループなどの設定を管理し、現場ではUSBメモリやSDカードにそれらの情報をエクスポートし、CDJに接続してプレーする方法。Denon DJ – Engine PRIMEでも同様の管理ができます。Engine PRIMEは、rekordbox、iTunes、Serato DJ、NI TRAKTORデータベースの統合とインポートが可能になり注目を浴びています。いずれも楽曲管理のみで使用する場合、ソフトウェアは無料です。
【実機CDJなどでUSBメモリ等を介しプレーしたい方へのおすすめ機材】
Denon DJ – Prime Go / Prime 2 / Prime 4
Pioneer DJ – XDJ-RX3
③ アナログターンテーブルとミキサーを使い、バイナルレコードでDJする場合
(番外編) 全ての基本となるのがターンテーブルとバイナルレコードです。世界的にバイナルブームが再熱している事もあり、近年ではアナログレコードをリリースする人気アーティストも増えています。上記①PCDJを使ってプレーする、②USBメモリ or SDカードをCDJに接続してプレーする、いずれの方法も全てこのアナログターンテーブルが基準で、デジタル化されモデリングされています。DJそのものを原点から知っておきたい方は、アナログターンテーブル + ミキサー & バイナルレコードからスタートする事をオススメします。
【アナログターンテーブルを使ってプレーしたい方へのおすすめ機材】
Technics – SL-1200Mk7
Pioneer DJ – PLX-500 / PLX-1000 / 2ch MIXER DJM-250MK2
Reloop – RP-7000 MK2
デジタル化が進んだこの数年間で、各機材メーカーは、数多くの有能なDJ機材をリリースしました。その事から、従来のターンテーブル + ミキサーといった、単純なセットアップ以外にも選択肢が増え、より複雑に感じる方も少なくないはず。失敗をせずにソフトウェアやDJ機材を選ぶには、音楽的なDJスタイルはもちろんのこと、そのDJ機材やソフトウェアの拡張性、実際の現場での適応性なども調べておく必要があります。当然ながら実機のセット(ターンテーブル、CDJ、DJミキサー)が1番であることは間違いありません。しかしながら、全一式を揃えるには数十万円の予算が必要になります。高額な故、なかなか手を出せないイメージのままの方も多いのでは?近年では割安なコントローラーやオールインワンDJシステムといった、実機より半額以下のコストでキャリアをスタートできる時代となってきています。予算に悩んでいた皆さんも今一度、DJキャリアのスタートを検討してみてはいかがでしょうか?上記で解説した、低予算のコンパクトコントローラーは、将来的に実機の購入を検討されている場合でも、サブ機として充分に使える代物で、決して無駄な買い物になる事はありません。既にプロDJとして活動されている皆さんも、サブ機としての導入や、機材のアップデートをお考えの際、是非参考にしてみてください。
これからDJを始めるのに最適なスターター機材は? -DENON DJ 編-
本企画はDJ機材メーカーが直々にオススメするスタートアップDJ機材を、現役で活躍するDJ達が実際に使用し、使用感や機能性など、生の声をレビューして頂きました。これからDJをスタートしたいと考えている皆様の参考資料として是非ご活用ください。
【DENON DJ編】
DENON DJが推奨するスタートアップDJ機材は↓
DENON DJ ポータブル・2デッキ DJシステム 【PRIME GO】(¥128000税込) ※価格変動有
スタンドアローン対応の2デッキ・スマートDJコンソール。ミキサー部にタッチスクリーン(7インチHD)を採用。ENGINE OSを搭載しており、楽曲を保存したUSB/SDカードを使用しDJプレイが可能です。本体に充電式バッテリーを搭載し、最大約4時間の連続稼働が可能。アウトドア、レジャー、野外イベントでのDJにオススメのDJシステムです。本機のレビューを都内で活躍するDJ RAMさんにレビューして頂きました↓
Q : まずは普段お使いになられてるPCDJソフトウェアやDJ機材を教えてください
RAM : ソフトウェアはSerato DJ Proで、クラブの現場だと基本的なPioneer DJの標準セットが多いです。個人的な営業とかだとDENON DJのPrime 4を使っています。
Q : 初めて買ったDJ機材と、2022年現在自宅の使用機材を教えてください
RAM : 最初はTechnicsのターンテーブルとミキサーでした。現在自宅ではミキサーがDENON DJ X1850で、プレーヤーがSC6000というCDJタイプのコントローラーを使っています。
Q : 普段現場でDJされる時、お店によってバラバラだと思うのですが、現在1番多いまたは1番快適と思う機材環境を教えてください
RAM : クラブだとどこでも基本的に置いてるPioneer DJのフルセット(MIXER & CDJ2台)が1番ですかねー。型番などに特にこだわりはないですが、DVSで今もやっているので、ミキサーに直挿しできるタイプのDJM-900NXS2とかが障害もなくやりやすいです。
Q : 過去に現場で1番困った機材セットを教えて下さい
RAM : 国内で、しかもそんなに昔の話でもないんですけど、自分が初めて買った機材のようなTechnicsの初期のミキサー(SH-EX1200)で、ターンテーブルもアースが繋がっていなくて、インターフェースがRANE SL3とかで…、USBが1本しかさせないタイプなので、前のDJから交代の時点でどうしよ?と困ってしまうみたいな時がありました(笑)。
Q : PRIME GOを実際に使ってみてもらって、これからDJをスタートする皆さん目線でこの機材の魅力を教えてください
RAM : まずは凄くコンパクトで軽い。実際、この撮影場所に来るまで、電車移動に1時間半ぐらいかかるんですけど、普通に手持ちで来ました(笑)。それぐらい持ち運びに便利なサイズ感です。このサイズながら出力がキャノンケーブルでも出せる上に、ブースアウトも別途ついていますし、マイク入力も2系統備わっています。音声出力もクラブで使って遜色ないほどクリーンな音質で出ます。あとは通常よく使うCUEボタンだったり、FXなどの全て付いてますし、実機(CDJ & MIXER)をギュッと小さくしたみたいな感じです。
Q : PRIME GOはPCDJコントローラーではない?
RAM : PRIME GOはSerato DJ ProみたいなPCDJソフトウェアをコントロールするものではなく、USBメモリやSDカードにエクスポートした楽曲データを再生できるスタンドアローンDJシステムになります。
Engine DJの楽曲管理ソフトEngine Desktopを使ってCUEポイントなどを付けれます。あとSerato DJ Proをお使いの方でもクレート(プレイリスト)やCUEポイントなどの情報なども、ENGINE PRIMEを介してUSBメモリやSDカードにそのままエクスポートできます。あとrekordboxでエクスポートしたUSBメモリやSDカードでも、PRIME GOでそのままCUEポイントも反映され読み込みます。なので、現場でUSBメモリを使用してDJしたい方にオススメの機材です。
あとWi-Fiも受信できるし、LANケーブルの有線でも接続できるのでBeatsourceやTIDALなどのストリーミング音源も再生できます。
Q : 液晶タッチパネルが搭載されていますが感度は?
RAM : めちゃくちゃ良いです。PRIME GOに限らずDENON DJは初期の頃からタッチパネルを搭載していて、楽曲のロードなどもタッチパネル操作でできるのでとても便利です。
Q : バッテリーが内蔵されているとの事ですが、バッテリー駆動で使用されたことはありますか?
RAM : 去年、海で撮影しようと思ってPRIME GOを持って行ったんですけど、そういった野外などでは、電源を借りることが難しかったりしますよね。でもPRIME GOは最大4時間ほど内蔵バッテリーで可動できるので、とても重宝しました。4時間も使えたら十分ですし、このサイズで、このクオリティーで、バッテリーも内蔵って本当に凄いと思います。
あとワンプッシュで、挿しているUSBメモリやSDカードにDJミックスを録音できます。しかも録音データの音質がめちゃくちゃいいです!
Q : Prime Goと、実機であるCDJ & MIXERセットの違いは?
RAM : ガシガシとスクラッチをしたいって方にとっては、少しプラッターが小さいかなってのはありますけど、クロスフェーダーも切れは良いのでスクラッチも全然可能です。やはりサイズ感の違いぐらいで、あとはそんなに実機と変わらないと思いますね。
Q : PRIME GOのお値段は¥128000税込となっていますが、この値段は率直にどう思いますか???
RAM : フルセット(CDJ & MIXER)だとどのメーカーも80万ぐらいになると思うんですけど、PRIME GOはクラブ用に作られているわけではないし、自宅やちょっとしたホームパーティー用に開発されているので、プロDJじゃない方でも気軽に触れるし、これまで説明した機能がついていて、¥128000はかなり安いと思います。
Q : 何か機能的な事などでメーカーに期待したい要望はありますか?
RAM : メーカーさんにもお伝えした事あるんですけど、やはりプラッターが比較的小さいので、どの型ももう少し大きくなったら嬉しいですね。
Q : では最後にこれからDJを始めようと思っている皆様へメッセージを
RAM : デジタル化が進んでアナログからPCDJが一般的になった時に、凄くDJの数って増えたと思うんですけど、コロナ禍になって辞めていく方も多かったりして、今はDJの数自体が減ったように思うんですけど…。今回レビューしたようにDJ機材に数十万出さなくてもスタートできるいい機材が沢山出ています。とりあえず始めてみようって所からでもスタートしてみて欲しいです。これからコロナ禍が落ち着いていけば、全国各所にナイトクラブも増えていくだろうし、どんどん活性化されていくと思うので、そういった意味ではプロの世界に入り込みやすい時代だと思います。どんどんプロDJを目指して頑張ってもらいたいです!
生産終了のハードウェアとの互換性【Serato DJ Pro】RANE SLシリーズはサポート終了に
PCDJソフトウェアで現在も最大級のシェアを誇るSerato DJ Pro。そのハードウェア製品を多く担ってきたRane製ハードウェアの一部が生産 & サポート終了のアナウンスを昨年8月に正式発表しました。まだ国内ナイトクラブで長きに渡り利用されているSerato DJ / Scratch Live用インターフェースSL4もその中に含まれています。macOS Sierra以降、OSのアップデートに伴う内部の仕様変更によるトラブルが多く、MacのセキュリティやMIDI関連の各種項目など、適切な設定を行う必要があり、OSのアップデートに対して慎重になる傾向にあります。上記のハードウェアはmacOS Big Sur以降、もしくはApple M1チップ搭載のコンピューターには対応しておらず、ファームウェアの更新が行われる予定もありません。
Serato DJ Proのアップデートをこれから検討するユーザーに、わかりやすいコンピューターOSとの互換性および対応表をDirigentが公開しています。
[Serato DJ Pro]生産終了のハードウェアとの互換性
この事から国内ナイトクラブでは次なるハードウェアへ移行の流れが進んできています。
今後、ナイトクラブにはインターフェース内蔵型ミキサーをインストールしていくことが予想されます。様々なメーカーのDJハードウェアが進化していく中、今後のデフォルトシステムになるのは果たして??
Serato DJ Pro 最新OSサポートハードウェア一覧
Rekordbox DJ 最新OSサポートハードウェア一覧
TRAKTOR 最新OSサポートハードウェア一覧
Pioneer DJ製品 OS対応状況
Rane DJ製品 OS対応状況
DenonDJ製品 OS対応状況
Reloop製品 OS対応状況
Denon DJが最新のコントローラーLC6000 PRIME を発表
Denon DJは、最新のコントローラー、LC6000 PRIMEを発表しました。LC6000 PRIMEは、「世界で最も多機能性の高いDJコントローラー」をコンセプトに開発されたもので、、プロフェッショナルなクラブスタイルのレイアウト、デザインとなっています。
このコントローラーは、波形が表示されるデュアルディスプレイを採用しています。各トラックの正しい情報が大きな波形の周りにはっきりと表示されます。また8.5インチのジョグホイール、多機能パフォーマンスパッド、100mmデュアルプレシジョンピッチフェーダー、ナビゲーションコントロールを搭載されており、よりクリエイティブなミックスコントロールが可能です。また、セットアップ全体の電源は、1つのUSB接続で供給されます。
下記でMojaxxの解説映像を見ることができます。
Denon DJ Engine OS 1.6とSearto DJ PROをMojaxxがレビュー
今週のTips and TricksではMojaxxがDenon DJのEngine OS 1.6を試しています。今回はSerato DJ ProとSC6000シリーズを使ってレビューしています。Mojaxx曰く、ベータ版よりも機能性が向上し、使用時の安定感が増したとコメントしています。上記の映像でMojaxxの解説を視聴できます。
Denon DJ 1.6のファームウェアアップデートはコチラから。
Beatsource LINKがDenon DJで利用可能に
Beatsource LINKがDenon DJに対応
Beatsource LINK in Denon DJ (Source: Beatsource)
オープンフォーマットDJ向けのストリーミングサービスであるBeatsource LINKがDenon DJ Primeシリーズに対応しました。ベータ版であるソフトウェアEngine OSは現在利用可能となっています。SC6000やPrime 4コントローラーで使用することができます。
今年の5月に発表されたBeatsource LINKはBeatsource上にある幅広い楽曲カタログとキュレーションされたプレイリストが、DJソフトウェアに直接ストリーミングできるようになります。Serato DJの他にも Pioneer DJ rekordbox, VirtualDJ, Algoriddim djay & djay ProやHercules DJUCEDにも対応しています。今後も対応ソフトは増えていく予定です。
Denon DJがVirtual DJをサポートしたコントローラーを発表
Denon DJがVirtual DJをサポートしたコントローラーを発表しました。
エンジンOS 1.5.1からVirtual DJのソフトウェアがSC6000M PRIMEやPRIME 2などに対応します。フルカラーの波形、タッチスクリーン、OLED FXやマルチビューのインターフェースなどの機能も追加されています。
Tips and Tricks: MojaxxがDenon DJのEngine OS 1.5をレビュー
今回のTips and TricksではMojaxxがDenon DJのソフトウェア、Engine OSの最新バージョンについてレビューしています。Engine OS 1.5はPRIMEシリーズのハードウェア向けにリリースされました。また、Beatport LINKやSoundCloud GO+等のストリーミングサービスと同期することが可能です。
Engine OS 1.5のダウンロードはこちら
Tips and Tricks: MojaxxがDenon DJのPRIME GOコントローラーをレビュー
今年の1月にTips and TricksでMojaxxがDenon DJのコントローラーであるDJ PRIME GOをレビューを行いましたが、今回は更に前回紹介しきれなかった機能を解説しています。Denon DJ PRIME GOは7インチのタッチスクリーン、リチウムバッテリーが搭載されておりWiFi接続も可能です。
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