SEROがEdit/Bootleg制作について語る


at Alife Nishiazabu

DJcityレコードプールユーザーならSEROという名前を見たことがある方も多いと思います。彼は東京西麻布のナイトクラブAlifeでレジデントDJとして活躍しながらもDJcityにクラブフレンドリーなEditを提供してくれています。また、arigatosushiboysとしてフードインスタグラムもアップデートしていて、海外のDJからもフォローされています。その彼がDJcity JapanのエクスクルーシブインタビューにてEditやBootleg制作について語ってくれました。

SEROのEdit/Bootlegはこちらから。

DJcityにEdit/Bootlegを送るようになった経緯を教えてください。

SERO : アメリカにいた時はオープンフォーマット中心のDJだったのでBootlegやEditを作ったこともなかったのですが、日本に帰国して本格的に世界でEDMが流行りだした時期があった時に自分で使うためにアカペラなどいろんな素材を使ってBootlegやMashupを作り始めたんですよ。AlifeでDJをするようになってからは、フォーマットもHip HopやTrapなどといった曲をかけることが増えてそれまで自分用に作っていたBootlegを、そろそろ他の人にも聴いて貰いたいって考え始めた矢先にDJcityのスタッフと知り合って「とりあえず送って下さい」って言われたのが最初ですかね。

日本人のEditorとしては一番多くの楽曲がDJcityに掲載されていますが、その理由は何だと思いますか?

SERO : 実際のところ、僕が送った曲の半分以上は掲載されてないんですよ(笑)。そもそも、初めの頃は殆どのエデイットがボツだったんじゃないですかね。そこからDJcityっていうレコードプールに求められているニーズだったり、サウンドを意識したり、手法を模索する中で気が付いたのが「自分だけが使いやすいもの」だと他のDJにとっては使用価値が無い可能性があるってことですよね。勿論、自分の色だったり、やりたいことはあるんですけど、そこの部分と、レコードプールのニーズみたいなのを擦り合わせしながら作り続けた結果が、現状に繋がっているのかな?って思いますね。

渾身の作品が掲載されない場合は、精神的にショックを受けることもありましたか?

SERO : 正直、心が折れた事は何度もありましたね(笑)。自分の中で、これは絶対にイケてるっていうエディットがボツになった時は、何度もトライ&エラーで送り続けて、10回送った後に掲載されるとかもありましたし(笑)。逆に、さっきも言ったようにダメだったケースも結構ありますし。

SEROのBootlegはエナジーコントロールがクラブに適していると感じますが、何か工夫はあるんですか?

SERO : やっぱり自分がやっている現場でのテストみたいなのはちゃんとやってますね。エネルギーのギャップがないと、お客さんには伝わらないと言うか、特に僕の場合だとHip Hopのエディットが多いので、ギャップを上手く作る事で、その曲を知らないお客さんでも、フロアでスムーズにノレるようになったりもするんで。場面場面を想定して、エネルギッシュになるように作るのは重要だと考えてますね。DJcityに送る前に現場でかけてみて、反応が良ければ送ってみるっていうパターンも結構あります。時々、DJcityから細かい修正をお願いされる時もあって、そういう時は必ず現場で試してみて、反応を研究してますね(笑)。

DJcityに掲載されるようになってから影響はありますか?

SERO : それはやっぱり認知度が上がった事ですかね。国内外に向けて、自分のDJとしての信用度が上がったと感じるのが一番大きい部分ですかね。特に海外のDJからSNSを通じて連絡が来たり、日本に来てる海外のDJに自己紹介すると「DJcityにエディット上がってるよね?」っていう反応から話もスムーズに進みますし。あと、BBC Radio の Diplo & Friendsでも僕のエディットが紹介されたんで、あれは日本の人にも色々声かけて貰えますね。

Bootlegを作る時に選ぶ楽曲はどんなところをベースにしていますか?

SERO : まずは新曲や往年のクラシックなどのクラブでプレイされるべき曲をピックするということです。それにTrapとかTwerkのエッセンスを入れて、DJがプレイしやすいBootlegを作りにすることで、その曲の認知度が上がるということを一番意識して楽曲をピックしています。DJの役目はオーディエンスを楽しませることも大事ですけど、それと同時にオーディエンスに新しい曲や往年のクラシックを紹介することだと思うんですよ。そうすることでお客さんの音楽を楽しめる幅も広がるし、世界のどこにいっても音楽を楽しめるようになると思います。それでも最近Billboardで流行っている曲はどうしてもEDMに比べてエナジーレベルが低いのでアジア人だけじゃなくアメリカでも受け入れられにくい曲が多いです。プレイしやすく編曲することで、より多くのDJさんにプレイしてもらえることが最終的なクラブミュージックのクオリティの向上に繋がっていくと思うんで、そういう基準で楽曲を選んでますね。あとRockだったり、昔本当に流行ったHip HopやR&Bも、自分のDJセットには盛り込むために自分でEditを作っています。完成度の高いものが生まれれば、いろんなDJさんにプレイしてもらえる、その度にお客さんにとっても好きな曲が増えていくと思うんで、EDM以外の楽しみ方も提供できるのではないかと思っています。アジア圏に多いと思いますけど、EDMじゃないと楽しめないお客さんって勿体無いじゃないですか(笑)でもいろんな音楽の良さを伝えられるのは今も昔もDJにしかできない仕事なんじゃないかと思います。

今後はどんな活動を考えてますか?

SERO : 個人的には色んなスタイルのクラブがあって良いと思いますけど、やっぱりプレイされた方が面白くなる楽曲っていうのはあって、多くのDJが「かけたくても、かけられない」みたいな状況って、日本だけじゃなく、アジア、アメリカも当然そういうのがあると思います。今後もEditorとして、DJとしてトレンドやカルチャーやクラブの楽しみかたっだたり色々なものを提案していければと思っています。

関連: DJ B=BALLがキャリアや機材について語る

Popular

  • 現在の国内ナイトクラブでセットアップされているDJ機材とは?【福岡編】

    本記事では2022年現在、国内のナイトクラブでどのようなDJ機材をインストールされているかを調査しました。各ナイトクラブのレジデントDJが、現場での使用機材や今後導入希望の機材について答えてくれています。本企画2軒目のナイトクラブは福岡の中心天神に位置する人気クラブIBIZA FUKUOKAのDJ機材を、当ク...

  • Playssonの楽曲がDJcityに掲載

    REAL TRAP 名古屋を拠点に全国的に活動するギャングスタラッパーのPlayssonがDJcityにてHip-Hopパーティーではマストなクラブバンガーを中心に掲載してくれました。ハイエナジーな作品が多く、Playsson本人がストリートこれまで経験してきた内容のリリックに注目です。Hip-Hop DJs...

  • Playssonのニューアルバム「Real Trap 2」をDJcityに掲載

    ブラジル出身のラッパーで日本語とポルトガル語を使いこなすバイリンガルラッパーのPlayssonがニューアルバム、「Real Trap 2」をリリース。自身の過酷な経験やストリートでの実体験を率直に歌詞に込め、強烈な存在感を持つ彼は攻撃的な一面もありながら、男女を問わず愛されるキャラクターのPlayssonが2...

  • 【DJ YUTAKA】DJとして最もPLAYした曲

    79年頃から日本の数々のディスコやナイトクラブでキャリアを築き、82年に渡米しロサンゼルスを拠点に活動。Afrika Bambaataa率いるZULU NATIONに、唯一日本人として所属。その後99年には集大成といえる本人名義の作品『UNITED NATIONS』を発表。Afrika Bambaataa、C...

  • 全国のDJスクール

    ただいま、日本国内において様々なDJスクールが多数ございます。これからDJを始めたい方もこれからスキルアップをさらに目指したい方も含め、どんなスクールがあるのか興味のある方も多いのではないでしょうか?今回は、独自に調べた内容を踏まえ日本国内におけるDJスクールをご紹介します。 ■東京 OTAIRECORD M...

  • MV: Post MaloneがYoung Thugを迎えた”Goodbyes”

    Post MaloneがYoung Thugを迎えた迎えた"Goodbyes"のMVを公開しました。この楽曲はBrian Lee、そしてPost Maloneと長年コラボしているLouis Bellがプロデュースしています。これまでLouis Bellは"rockstar"、"Better Now"、"Sun...

  • インタビュー: DJ KEKKEがDJ VICEに6つの質問

    今、日本で最も活躍するDJの1人であるDJ KEKKEも、ラスベガスを始め世界トップクラスのナイトクラブで活躍するDJ VICEをフォローし続けている1人です。そのDJ KEKKEが、オープンフォーマットDJの代名詞でもあるDJ VICEと、RAISE Tokyoで共演することが決まっています。今回はDJ K...

  • 【DJ BRAIZE】DJとして最もPLAYした曲

    様々なDJにとってのサクセスストーリーがある中、渋谷、新宿、六本木、銀座など首都圏の人気ナイトクラブから、必ずと言って良い程「レジデントDJ」として指名がかかるほど、絶大な信頼と支持を持つ実力者DJ BRAIZE。そんな彼が約20年間に渡るDJ人生の中で最もPLAYした楽曲三選。 DMX - Party Up...

  • 【DJ GEORGE】DJとして最もPLAYした曲

    2002年に大阪から全国へと多大なる衝撃を与え、関西ヒップホップパーティー新時代の基盤を作ったと言えるであろう伝説のビッグパーティー「OSAKA SAFARI」(ex. GRAND CAFE)をプロデュースし、2016年FINALまで10数年ヒップホップパーティーシーンを引率し、さらなる進化をし続けてきたDJ...

  • Tokyo Young Visionのアーティスト達がDJcityに楽曲を公開

    東京を拠点に活動するHip-Hop クルーのTokyo Young Visionが所属アーティスト達の音源をDJcityで公開してくれました。今年の2月に1st アルバムを公開したNormcore Boyz、Normcore BoyzのDJを務め、クラブDJ/プロデュース双方で活躍中のDJ NORIO、そして...