DJは1曲をどこまでプレイするべきなのか?
DJをするときに1曲をどれだけプレイするのか?その答えはどの時間帯にプレイするのか、どのようなジャンルを扱うのかでかわってくるのではないでしょうか? DJ TLMはオープンアップの時間だとお客さんを急がして踊らせる必要がないため、2バース目までプレイして次のサビでミックスを行う場合が多く、オーディエンスが増え...

NYCを拠点に第一線で活躍する日本人DJの一人、JAPANESE DEEが現地の状況やクラブでヒットしている楽曲をタイムリーにご紹介。「Reporting From New York」2022年7月にピックアップされた楽曲はこちら。
Beyoncé – Break My Soul
先月はプライド月間 (Proud Month)といってLGBTQの人たちの権利の啓発を促す活動やイベントが開催され、LGBTQコミュニティーへのサポート運動が活発な月です。そんな中投下されたのがBeyoncéがリリースを発表してるアルバムからの先行シングル“Break My Soul”、既にLGBTQアンセムになっています。『The queens in the front and the Doms in the back』って、Beyoncéクラスの大物アーティストがLGBTQコミュにストーレートにラブを送ってるのが素晴らしい。FeaturingにはLGBTQ界を代表するアーティストでニューオリンズバウンスを牽引するBig Freedia、過去にはBeyoncé “Formation”でもコラボレーションしています。The-Dreamがプロデューサーで、90年を代表するハウスのクラシック “Show Me Love”をサンプルしているダンスチューン。Queen Bey is BACK!!
Drake – Sticky
Drakeが先月サプライズでリリースしたアルバム『Honestly, Nevermind』からの一曲。このアルバムは14曲中6曲がメリーランド育ちのGordo (DJ Carnage)によるプロデュースで、BmoreとJersey Club色が強く、この曲が特にNJ、Philly、Baltimoreエリアのクラブで流行っています。“Currents”ではベッドがきしむ音が使われてて、これはTrilleville “Some Cut”とかでも使われるHipHopヘッズには馴染みのあるサウンド……と思いきや、20代の子たちにこの話したら、『俺のベッドこんな音しねぇけど?』って反論された。確かに最近のIKEAのベッドとか、全然きしまない(笑)。このDrakeのアルバムはハウス、Bmore、Jersey Clubのエッセンスが強くて、リリース当時は賛否両論激しかったけど、何度も聞くうちに受け入れられてきてる感じ。既にJimmy Cooks、 Massive、そして(昔の)ベッドがきしむ音のCurrentsも流行ってます。
Bad Bunny – Me Porto Bonito
5月にリリースされてからバカ流行りしているBad Bunnyのニューアルバム『Un Verano Sin Ti』からもう一曲だけ紹介させてください(笑)。 Hotな曲が沢山収録されていますが、その中でもこの曲は先月ピックした2曲と同じぐらい現場でリクエストされます。日本のDJの皆さんもクラブでヘビープレイしてみて下さい!
Lojay & Sarz ft. Chris Brown – Monalisa (Remix)
アップカミングなナイジェリア出身のアーティストLojayと、同じくナイジェリア出身のプロデューサー/アーティストで、過去にWizkidのプロデュースの経験もあるSarzのコラボ曲。俺も結構前からオリジナルをプッシュしてたけど、客の反応はいまいちでした。でもChris BrownのRemixが一ヶ月前ぐらいにリリースされてから一気に一般層まで認知されて確実にフロアウケしてきてます。この曲はサウスアフリカのAmapianoってジャンルのシグニチャーサウンドでもあるLog Drumを使ってます。爆音で聴くと最高っすよ!Amapianoも最近やっとアメリカでも認識されるようになってきてます。俺もまだまだ勉強中で、昔からの俺のNYの戦友@eqknock君が詳しいので、色々教えてもらってます。興味がある方は彼のラジオをチェックしてみて下さい。先日あったBET Awardでは、Fireboy DMLが “Peru”をパフォーマンスして、BET Awardで初めてパフォーマンスしたアフロビートのアーティストとして歴史に名前を刻みました。アフロビート、Amapianoと、アフリカ勢の勢いは留まることを知りません。
City Girls ft. Usher – Good Love
これは7月1日にミュージックビデオがリリースされたばっかりで、流行っていると言えば嘘になるけど、今のNYの流行りに乗った間違いない一曲。今年NYではとにかく市のバックアップもあってローラースケートがめちゃくちゃ流行ってます。ロックフェラーセンターの冬の風物詩のアイススケートリンクが、夏の間ローラースケートリンクになったのが後押しして、セントラルパークのアイススケートリンクもローラースケートリンクとしてオープンしたばかり。ロックフェラーセンターのリンクのお披露目会にはUsherがゲストとして来てて、めっちゃレベルの高いローラースケートのスキルを披露してました。この曲のミュージックビデオではアトランタに実在する有名なスケートリンク[Cascade]が使われています。このへんのカルチャーを知るにはT.I.が主役を演じた映画[ATL]とかがおすすめ。7月4日はアメリカの独立記念日。家族みんな集まって新旧のグッドミュージック聴きながらBBQして、夜は花火見て(or違法花火を自分でやって怪我して)過ごす祝日で、リリースのタイミングもバッチリ。最近、ガンコントロール、人工中絶、インフレ、などなど暗いニュースや法改正が続いています。なんか90年代EPMD、NWA、Public EnemyなどのHipHopとハウス音楽がクラブを席巻してた時代と今少しシンクロする感じがしてならない。権力へ反抗するHipHopと、暗い世情からの一時的なエスケープになるダンスミュージックがバランスよく流行って来ています。
関連: JAPANESE DEEがNY最前線クラブヒットをリポート「Reporting From New York (June.2022)」
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