Stadium DJ
インタビュー: 千葉ロッテマリーンズのオフィシャルDJ、DJ CREW

DJ CREW (ZOZOMARINE STADIUM)
DJcity Japanから今回は千葉ロッテマリーンズのオフィシャルDJを務めるDJ CREWにインタビューを行いました。DJ CREWはスタジアムDJについて、またこれまで経験してきたスポーツ会場でのDJについてなどを語っています。
DJはいつ頃、どのようなきっかけで始めましたか?
DJは高校1年の時に始めましたね。きっかけは幼少期からバスケットボールをやっていて、子供の頃からバスケのDVD等で洋楽を聴く機会も多く、また湘南出身という事もありスケートボードなどをやっていてその流れでクラブとかも行くようになって、そこでDJというのを目の当たりにして衝撃を受けたのが最初です。凄くやってみたいと思って、そこから機材を揃えましたね。
スタジアムDJに興味を持ち始めたのはいつですか?
2014年に、当時お世話になっていた先輩に横浜DeNAベイスターズの音楽をサポートする仕事に興味はあるかと聞かれて、当時はバスケしかやってなくて、地元の横浜スタジアムには行った事も無かったんですけど、それをきっかけに1シーズンお仕事させて貰うことになって。その時初めて、スタジアムでDJの知識を生かした仕事があるというのを知りました。
これまでのスポーツ、スタジアムDJの経験を教えてください。
今、お話した通り2014年から1年間は横浜DeNAベイスターズでお世話になって、その後は侍ジャパンにもDJとして関わりました。Bリーグの開幕の年には、横浜ビーコールセアーズという神奈川のチームでアリーナのDJを担当して、東京オリンピックの種目でもある3人制のバスケットボールのDJも担当して、アイスホッケーの会場でもやりました。そして今は千葉ロッテマリーンズのDJとして活動してます。
自分の中で自信がある部分はありますか。
クラブDJだったり、ライブのDJとは違って、プレイする時間が決まっていなかったり、例えば10分っていう話だったのに、急に7分半になるとか、事前に聞いていた内容と変わってくる事がよくあって、あくまでもスポーツ、競技が中心ということで、そこに対して自分がやってきたDJを落とし込むという仕事なので、経験値が重要になってきますね。トラブルがあった場合にどうするべきか、限られた時間の中でどういう音楽やコンテンツを差し込んでいくのか、特殊な現場でやってきたこれまでの経験が自分の自信になっていますね。
これまでの経験で一番楽しかった経験や辛かった経験、印象に残っている出来事はありますか?
やっぱり2014年に、初めてベイスターズの球場で音楽をかけた時ですね。ナイトクラブでも、どんなに大きくても1000人、2000人規模が限界だと思うんですけど、平日に連続して万単位の人が集まる球場で、DJのパソコンから音楽が流れる風景とその衝撃は、計り知れないと言うか、自分にとっては衝撃でしたね。今でも心に残る情景です。辛いという経験は特にないですけど、強いて言えばナイトクラブの様に5〜6人体制でやる仕事とは違うので、自分の代わりは絶対にいませんし、休憩すらも簡単には取れないので、厳しい瞬間はありますけど、目の前に広がる規模感と刺激を考えると、何も苦にはなりませんね。刺激的で楽しめます。
選手たちと交流する中で、思い出のエピソードはありますか?
全てのスポーツに共通してますけど、選手がどのアーティストが好きで、どの曲が好きっていうのは分かってくるので、曲を介してメッセージというのはありますし、選手からも「この曲は何?」っていうコミュニケーションがくるんで、自然と仲良くなりますね。一緒に食事に行ったり、遊ぶようになるのに時間はかからないですね。

野外やデイタイムだとクリーンバージョンを使うというのがアメリカのスタジアムDJの基本だと思うのですが、CREWさんもクリーンバージョンの使用を心がけているのですか?
ここ3〜4年は特に心がけるようになって、クリーンバージョンがあるものに関しては、絶対にダウンロードしてそれを使っています。英語が凄いわかるわけではないですけど、明らかなFワードとかは入らないような選曲を心がけています。
日本におけるCleanバージョンの使用に関して、ルールはすごく曖昧だと思いますがそこに対してはどう思いますか?
日本での意識が曖昧なのはしょうがないですし、ルールを決める事は出来ないと思いますね。この部分を意識して、決定権を持つのはプレイするDJ側だから、個々がどういう考えを持っているのかっていう部分が影響すると思います。お昼のお仕事でも、クライアント側から特にクリーンバージョンに関する指定が無い場合もありますし、むしろそういうコンディションを知らない人が多いですし。本当に個々のDJの意識次第ですね。色々な年齢層の人がいる会場でFワードが入っているのは問題ですし、曲の内容自体が悪い事を歌っている場合もありますし。トレンドを優先するシーンであれば仕方が無い事だと思っていますが、僕はクリーンバージョンが用意出来る部分は、クリーンを使う意識を持ってます。
今後の日本のプロスポーツ会場などで行うDJの機会やナイトクラブ以外の場面DJは増えていくと思いますか?
増えて欲しいという気持ちはありますね。10年前と比べても、Hip HopとかDJ、ラッパー、MCみたいな音楽の部分でこのカルチャーがメディアに注目される機会は増えてきてるんで。昼間の企業の仕事や、メディアで扱ってくれる人に対して、僕らDJが提供出来るものがしっかりしていれば、絶対に大きくなっていくと思いますし。まだまだ、日本人がDJに対して持つ一般的なイメージって曖昧だと思うんですよ。いまいち、DJが何をやっているのか、わからない人の方が多いと思います。DJが関わる現場が増えていっても、僕らが提供する内容がしっかりしてないと、増えては減ってを繰り返すので、バランスと言うか、今後、質の面は重要だと思いますね。
来年2020年東京オリンピックでのDJパフォーマンスには興味はありますか?
あります。来年になってみないとわからないし、どうなるかもわからないですけど。自分がやっている仕事を通してオリンピックに関わる事が出来たら、それはとても光栄な事だと思います。やりたいと言うより、やれる機会があれば、それは本当に素晴らしい事だと思います。

スタジアム、スポーツDJはアメリカを中心に広がって言ったものだと思うんですが、そこで憧れているDJはいますか?
2人いますね。1人はNBA Golden State WarriorsのオフィシャルDJであるDJ D-SHARPで。もう1人も同じくNBA、Brooklyn NetsのDJay Jungという方です。その2人は普段からチェックしています。
DJ D-SHARP、DJay Jungのチェックしている部分を教えてください。
DJ D-SHARPはチームが2年連続で優勝して、NBAで注目されている中で、チームのスターティングメンバーの映像にも登場しているDJで、凄くチームにとって必要とされている存在であることが伝わってきます。恐らくですが、現場での彼の仕事が、チームとスタッフ、選手、関係者全員にとって大切なもので、必要とされている存在なんだと思うんですが、まだ実際に見た事はないので、想像の部分も大きいですけどね。自分にとっては勉強になるDJだと思うんで、チェックしてますね。DJ Jungに関しては、チームでのDJも勿論そうですが、NBAのドラフトやオールスターゲームでも起用されていて、NBAのリーグから直接依頼を受けており、チームだけではなくリーグ側とのコミュニケーションが出来ているDJなので、DJが企業と仕事を通じて付き合うという部分でも非常に参考にしていますね。
DJ CREWさんが千葉ロッテマリーンズのDJとして心がけている部分や、チームにはこの部分で貢献していると言えるところや自信があるところを教えてください。
会場に来ているお客さんは、音楽を聴いている人もいれば、聴いていない人もいますし、全くそこに意識が向いていない人もいて、本当に様々なので、自分が担当している時間はなるべく、スクラッチとかサンプラーとか、BGMが流れているけど、単純にCDをかけている訳では無いっていう部分が伝わる様なアクション要素は取り入れるように心がけてますね。貢献に関しては、まだ1年なので、確信を持って言える事はないですけど、選曲の部分でチームを助けたいと常に思ってますね。チームが圧勝しているシーンではそこまで気にかけませんが、接戦の場合や、あと1本が欲しい時とか、選手のモチベーションが上がる様な選曲を心がけています。そういう演出は、チームにDJがいてこそ出来る応援だと思うので。
これまで今の現場も含めて様々なスポーツの現場でDJとして携わっていますが、各スポーツの現場での違いと共通している部分を教えてください
一番明確なのは、スポーツによって競技スピードが違うところですね。プロ野球に関しては競技スピードはそんなに早くないですけど、バスケやアイスホッケーは展開が早いスポーツなので、選曲の感覚も随分違ったものになると言うか、スポーツによって圧倒的に違ってきますね。
共通している部分は?
それは、あり得ない状況が起き得るという点ですね。絶対に勝つと思われていたチームが突然負けたり、劣勢だったチームが突然勝ったり。逆転なんて不可能だろうと思う点差からの逆転劇だったり、漫画のような展開が良く起きますね。これは全スポーツが共通している部分だと思いますし、本当に毎回驚かされます。
最後に、今後のDJ CREWとしての目標を教えてください。
正直、最終目標というのは考えてないです。直近の目標で言えば、2020年の東京オリンピックにDJとして携わる、音楽を通じて関わる、そういう経験がしたいですね。

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