Tokyo Young Visionのアーティスト達がDJcityに楽曲を公開
東京を拠点に活動するHip-Hop クルーのTokyo Young Visionが所属アーティスト達の音源をDJcityで公開してくれました。今年の2月に1st アルバムを公開したNormcore Boyz、Normcore BoyzのDJを務め、クラブDJ/プロデュース双方で活躍中のDJ NORIO、そして...

Dave Eastのジャパンツアーで彼のバックDJを務め、NYで多くのラッパーと交友関係を持つDJ SpiTeにDJcity JapanのYukiとDJ OKIでインタビューを行いました。彼はAbemaTVのHip-Hopチャンネルにて行われているAbema Mixにも出演中です。
Dave Eastと出会ったのはいつなんですか?
DJ SpiTe :
去年の2月に呼んだ時だね。
Dave Eastの日本ツアーでバックDJをされたということですか?
DJ SpiTe :
そうだね。2公演だけなんだけど、突発的に決まって。本当は当時のマネージャーもDJが出来るから、音源を持って来てて。でも一発目の東京のライブの5分前に「やっぱり、誰かDJやってくれ」という状況になって。その時、俺がDave Eastの曲だけで彼のJapan Tourのプロモーション用ミックスを作っていたのは知られていたから「お前がやれよ」ってマネージャーに突然言われて決まった感じだね。
Dave Eastとはコミュニケーションは取れたんですか?
DJ SpiTe :
ライブの前に、色んな店回りとかも一緒にいたから、簡単な英語で会話はしてたよ。ライブDJをやることが決まってからは、改めて自己紹介して、セットリストを作ったりとかしたね。
その後、SpiTeさんはNYに行かれたじゃないですか?それはDave Eastきっかけだったんですか?
DJ SpiTe :
Dave Eastきっかけで、向こうのストリートのラッパー、俺らがDave Eastを呼んだ当時よりも、もう少し知名度の低いラッパーからDMが来たり、ミックステープを聴いてくれという連絡なんかを頻繁にしてて。自分もそいつらのことはチェックしてたから、リンクしたくて行った感じかな。ESTAギリギリまでいてやろうと思ったね(笑)。
どのようなラッパーから連絡が来たんですか?
DJ SpiTe :
マニアックになるんだけど、ハーレムにいるUFO FEVっていうTerror SquadやRoc Nationにも入った奴とか。あと、俺の一個下の奴でLex Lavoっていうイーストハーレムの。そいつはDave Eastとも曲をやってるから知っていて、そういうストリートで活動していて、まだ何処ともサインしていない奴らから連絡があったかな。
向こうでは何処に住んでたんですか?
DJ SpiTe :
一番最初はブルックリンのパークサイドアベニューっていう、プロスペクトパークあたりだね。最初の一ヶ月が終わってからクイーンズブリッジで知り合った奴がフラットブッシュアベニュー(Flutbush Ave)の方に住んでて、そこで二ヶ月一緒に住んでたよ。
生活面で苦労した経験はありますか?
DJ SpiTe :
とにかくお金かな。最初の1ヶ月くらいは遊ぶ金もあったけど、本当に切り詰めないといけない状況にもなったし。あとは、飯かな。最初の1ヶ月ずっと飯が合わなくて、お腹を壊していて。慣れてしまえば大丈夫だったんだけどね。飯はまずいと思わなかったけど、単純に身体に合わなかったというか。
エリア的に黒人社会の地域だと思いますが、日本人が突然住み始めて、トラブルに巻き込まれるなどの経験はありましたか?
DJ SpiTe :
クイーンズブリッジより治安は悪かったけど、特にトラブルはなかったかな?クイーンズブリッジあたりは公営団地だったから、おじさま世代の奴らとかは「お前何しに来たんだよ?」みたいなのはあったけど、最終的にはみんなピースに接してくれたよ。
日本では経験できないエピソードは沢山あると思いますが、印象に残ったことを教えてください。
DJ SpiTe :
音楽的な経験でいうと、向こうのラッパーと一緒にスタジオに入って、Recの様子を見たり、エクスクルーシブのドロップを録ってもらったり、とにかくみんなレコーディングが凄く早い。だいたい1バース1テイクで「ハイ出来上がり!」っていうラッパーが多い。Dave EastもUFO FEVもそんな感じだね。制作が凄く早い。
色々なラッパーのレコーディングスタジオに行ったのですか?
DJ SpiTe :
スケジュール的にみんな予定が詰まっていたから、1人1回くらいか。それ以外にも一緒に遊びに行ったりして。生活面でいうと、クイーンズブリッジには毎日いたけど、俺も日本の団地で育ったんだけど、とにかくみんな1日中外にいる。ずっと外で酒飲んだり、チルしたり、俗にいう低所得者層だと思うんだけど、とりあえず全員Hip-Hopの話ができるし、凄く生活に染み込んでると思ったね。
日本と比べてHip-Hopを聴いている人の割合が多いと。
DJ SpiTe :
それは勿論だし、むしろ、別に全然「聴こう」としていなくても「聴こえてくる」みたいな感じだよね。英語があんまり話せない、Hip-Hopにも興味がなさそうなスパニッシュの父ちゃん世代のホームレスみたいな奴らも、みんな外にスピーカー持ち出して、音楽を聴いてるから、去年バズったYoung M.Aの”OOOUUU“とか本当に老若男女みんな覚えるんだ。
嫌でも耳に入ってくる環境ということですね?
DJ SpiTe :
Young M.AとA Boogie Wit Da Hoodieは、街を歩いているだけで嫌という程聴いたね。走っている車とかも、それしかかかってないんじゃないか?ってレベルで徹底的に聴かされたね。
今アメリカ全体で見たらTrap系のHip-Hopが流行っているという流れになっていると思うんですが、実際のNYではあまり流行っていないんですか?
DJ SpiTe :
そんな事はないかな?普通にストリップクラブに行ったら超かかってるし、みんなも聴いてるし。だけどNYでは、NYらしいラッパーっぽい曲もちゃんと大事にされているし、そういう土地柄だから、少なからずTrap嫌いな人もいるよね。オールドスクールが好きって言う奴もいるし。「今の若い奴らの音楽は聴けない」って言うオヤジ世代の人は少し多いと思うね。
実際向こうで交流のあったラッパーは若い世代だと思うんですけど、そういう人たちはTrapのトラックでもラップしていたんですか?
DJ SpiTe :
自分の年下世代は結構そうだったかな?今のMuble Rapというか、そういう感じのビートでもラップするみたいな感覚は、結構若いやつらの定番だったね。どっちもやる人が多いかな?Joey Bada$$が出た事はBoom Bap(※おもにキックドラム、スネアドラム、ハイハットを組み合わせで構成される、ヒップホップのスタイル)に偏ってたけど、New Yorkの2000年代のGangsta RapもTrapもやるっていうスタイルだね。
どちらかがヒットすれば良いという考えなんですかね?
DJ SpiTe :
ん~、歌えるラッパーが増えたっていうのも大きな理由の1つだと思う。
Dave East & DJ SpiTe (写真提供: DJ SpiTe)
向こうで過ごしている期間で、メジャーなラッパーには会えたんですか?
DJ SpiTe :
あんまりコンサートに行く機会って無かったんだけど、でもDJは結構見たよ。 Funkmaster Flex、Camilo、SussoneとかNYのDJは沢山見たよ。
クラブに行って日本とNYの違いって何がありますか?
DJ SpiTe :
当たり前だけど、バズってる曲は全員歌えるし、それが大合唱になるところが凄いと思うよね。わかりやすい例えだと”OOOUUU”の大合唱部分がすぐ分かったね。”You call her Stephanie? I call her Headphanie” の部分とか。
新譜が出ると、みんなすぐにチェックする感じなんですか?
DJ SpiTe :
いや、多分そんな事はないのかな。少し時間差は感じたかな。A Boogieとかは、NYでバズる前からチェックしてて、DrakeとFutureがマディソンスクエアガーデンで連日コンサートをやってて。1日目のA Boogieが前座を担当して、そこからバズって皆「My S#it」とかを聴くようになったんだと思う。やっぱり有名になるきっかけは何かしらあると思う。Young M.Aとかは着いた日に見たけど、その時点ではあんまりバズってなくて、でも1ヶ月経ったらみんな大合唱みたいな感じだったね。
日本とアメリカじゃやっぱり流行る時間に差はあるんですか?
DJ SpiTe :
そうだね、遅いと思う。まずアメリカでストリートヒットになって、ラジオのDJが拾って、それをかけてから日本で流行るパターンが、NYの曲では多いと思うな。
昔から続いている状態が変わらずですね?
DJ SpiTe :
そうだと思うね。時間差は多分あると思う。かけているDJがいても、お客さんは知らないんだと思う。Fetty WapのTrap Queenとか流行るのすごく遅かったでしょ?出てから半年から1年経って、日本で流行り始めたし、本当そういう事だと思う。
日本に帰ってきてから感じたことってありますか?
DJ SpiTe :
圧倒的に日常生活の中でHip-Hopの話が減ったよね。向こうで一緒に住んでいた奴も、Hip-Hopオタクみたいな奴だったっていうのもあるけど、日本に戻ってそういう機会が本当に減って、何か喰らった感じはするよね。
ニューヨークでもDJされてたんですか?
DJ SpiTe :
ちょこっとはしたね。
その時の感触と、日本でDJした時の違いを教えてください。
DJ SpiTe :
受け手が外国人だとワードプレイが結構ウケるけど、日本は皆スルーするよね。この前、DJ KANGOさんがワードプレイでクイックで3曲くらい繋いでて凄いアガったんだけど、そうゆう時日本人のお客さんは外国人のお客さんに盛り上がりで負けてる時あるよね。
やっぱり言語の壁はまだまだあるなと感じますね
DJ SpiTe :
あると思うね。言ったらOT GenasisのCoCoとかみんな歌うけど、内容に関してはあんまり理解していない人が多いかなみたいなパターンじゃないかな。
ニューヨークの話に戻るんですけどラッパーの人たちと遊んだりスタジオとか行く中で、実際ラッパーの人たちが歌っている内容とかって実際その人たちのライフスタイルを表現していると思うんですけど、日本にいたらそういうのがわからないじゃないですか?実際向こうのラッパーの歌詞を聴いて「コイツはこんな環境で育ってきたんだ!」とか「こんな悪いことをしてきたのか?」みたいな人はいましたか?
DJ SpiTe :
ん~、でも少なからずエンタメの部分はあったと思うよ。日本よりはハードな環境だから、ある程度はライフスタイルに基づいているとは思うけど。でも、Dave Eastとかだと、フリースタイルで楽曲の中に自分のHomie(仲間)が出てくるし、そういう意味ではライフスタイルに基づいているんじゃないかな。
実際、Dave Eastはどんな人でしたか?
DJ SpiTe :
女の子からしたらキュートだと思われるキャラだと思う。スタジオ行く時に俺も凄く緊張したんだけど、閉鎖されている空間に取り巻き7~8人と一緒に入って、突然Dave Eastに「Spiteお前は俺の隣に座れ!」って言われた時が一番緊張したかな。そこで未発表音源とか色々聴かせてくれて。あとDave Eastに自分の楽曲を聴かせにくる奴とかいるわけよ。Daveの友達の後輩とか、本人の前でラップしたり。それをDave Eastはゆったりしながら聴いたりとかね(笑)。でも、スタジオを遊び場にしている感じだよねあいつらは。Recがない時でもとりあえずスタジオに集まって、最近録った音源のリスニングセッションみたいなことをやって。あれくらい稼いでるラッパーはみんなそうしていると思う。
一緒に聴いている人たちっていうのはDave Eastとどういう関係なんですか?
DJ SpiTe :
マネージメントチームの奴ら、あと何らかの形で彼をサポートしてる奴とか。ギャング時代の友人とか、従兄弟とか。みんなで飯食って、酒飲んで、吸って、意見を交換し合うみたいな感じだね。まだ全然出てない音源もあると思うよ。色々聴かせて貰ったけど、Jeremihとやった音源とかもまだ発表してないし。
※パート2は近日公開予定です
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