Tokyo Young Visionのアーティスト達がDJcityに楽曲を公開
東京を拠点に活動するHip-Hop クルーのTokyo Young Visionが所属アーティスト達の音源をDJcityで公開してくれました。今年の2月に1st アルバムを公開したNormcore Boyz、Normcore BoyzのDJを務め、クラブDJ/プロデュース双方で活躍中のDJ NORIO、そして...

DJ Yuskayは2010年にニューヨークへ渡米し、Club Marquee New YorkでのレジデントDJを始め、セレブリティが集う数々のパーティーで活動するなど、アメリカでのDJ経験が豊富なDJの一人です。現在はWARP SHINJUKUでの毎週水曜日のパーティー、DJcity Japan Wednesdayでもレジデントを担ってくれています。
その彼が、新しくオープンするナイトクラブZEN Tokyoにて、DJ/ミュージックディレクターとして抜擢されました。今回のインタビューではDJとミュージックディレクターの視点の違いや、ナイトクラブで音楽性を確立させる方法等を語ってくれました。
ミュージックディレクターというポジションについた経緯を教えてください。
元々の経緯は、この店舗(ZEN Tokyo)ではなくて、別の系列店舗で音楽面を含めたナイトライフ空間を作りたいから、協力をして欲しいというお話を頂いたのがはじまりです。そこから話が発展して、新店舗のZEN Tokyoというお店を、新しく立ち上げるので音楽面のプロデュースをして欲しいというお話しを最終的に頂いたのが経緯です。
DJではなくミュージックディレクターというオファーが来た時はどう感じましたか?
正直悩んだ部分はありました。というのは、この日本のナイトクラブのマーケットに対して僕はDJという立場以外では、ほとんど知識がゼロに近かったので。自分が今まで経験してきたものって、ニューヨークだったりアメリカのナイトクラブシーンだったので、果たしてその経験だったり知識が日本におけるナイトクラブで通用するのかという部分がありました。本当に日本のナイトクラブで、ミュージックディレクターとして自分の存在価値を見いだせるのかっていうのは凄い考えた部分ではありますね。
悩んだ中で、決意した決定打は何でしたか?
クラブDJとしてやってきて、もちろんクラブDJとしての可能性を突き詰めるというスタイルには全く変わりはないんですけど、それだけではどうしても、ナイトクラブに関わる人間という大きな枠で考えると、成長出来ない部分があると思って。今まで僕が見てきたものとか、感じてきたものを生かせるのは、もちろんDJをすることなんだと思うんですけど、それ以外にナイトクラブの経営側であったり、お店側に立つ事っていうのは、自分にとっても今後プラスになる部分かなと思ったので、オファーを引き受けようという気持ちになりましたね。
これまではDJとして一個人で音楽面を見ていた部分が多いと思うのですが、ミュージックディレクターとして他のDJと一緒に組織として音楽を展開し提供していかなければならないと思うのですが、違いはどんなことですか?
もう既にブッキングの件とか、僕が全部管理してやらしてもらってるんですが、その過程で気が付いたことがありました。これまでは自分の感性だったり、自分のDJスタイル感で他のDJを見ていたという部分が多かったと思うんですよ。でも今はミュージックディレクターとして「クラブとしてどういうDJが必要なのか?お店としてどういうブランディングでやっていくのか?」っていうことを多分第一に重きを置いていかないとダメな部分だと思うようになりました。なるべく他のDJがプレイしているところへ聴きに行くようにはしているんですけど。自分の感性と好きなスタイルで、良いな、悪いな、とかではなく、どちらかというと「こういうスタイルであれば今の日本のクラブシーンに必要だとか、こういうスタイルのDJであればうちの店にフィットするな」っていう基準で今は見れるようになっていますね。そこの観点が凄い変わった部分ですかね。もちろん自分の好きなDJスタイルだったり、自分の好きなDJっていうところは変わりはないんですけども。

DJのスタイルに対して意見を出す立場のミュージックディレクターとして、お店のブランディングというところから各DJのスタイルはどのように統制を取っていくのでしょうか?
現時点では模索中っていうのはあるんですけどでも、お店のブランティングとしてはアメリカのクラブスタイルの音楽をプレイするDJを集めました。僕が週末に入れているDJ HIROだったり、木曜日のレジデントを任しているDJ SEROは、僕の耳では彼等のスタイルは凄くアメリカ的な音楽をプレイするDJだと思っています。なので、そういうスタイルのDJを中心に、オープンを任せる若い子達にその音を聞いてもらって、クラブっていうものをもう一回再認識して欲しいと思っています。それこそ、今はいろんなスタイルのDJがいて、いろんな情報をインターネットですぐ手に入れることのできる世界なので、単純にただ曲をかけたらいいとか、何の考えもなくDJをしてるDJもいると思うんです。でも、さっき挙げたDJは、そういう部分でしっかりとアメリカのナイトクラブという雰囲気を出せるセンスと考えを持ったDJだと思うんです。なので、彼等を中心にオープンを担当する若いDJ達にはそういう部分を吸収して共有してもらいたいですね。あくまで、DJっていうのはこうした方がいいとか口で説明するのは本当に難しいし、そういう世界でもないと思うので。感じとってほしいです。僕の理想はそういう感じですね。反対に僕はプレイした楽曲のリストをとって、それを元に話し合ってとかそんなやり方は全然望んでいないので。DJならリストからプレイする曲を決めるのではなく、他のDJのプレイのセンスの部分を感じ取ってもらいたいと思っています。例えばDJする時に今日のお客さんどうなのかっていうのをいち早く察して感じ取るのがDJの仕事の一つでもあるので。みんなでスタイルを統制していくのも同じで、感じ取る作業だと思います。そして、それを出来るDJを今後、更にここに集めていきたいと思っています。

具体的にどんな形でDJを配置するとか教えてもらえませんか?
毎週木曜日に関しては一人でも多くの人に、このお店を知ってもらいたいので、いろんなDJを入れていきたいと思っています。週末に関してはより音楽にこだわってスタイルを確立する為に、最小の人数で一晩の音楽を作れたらと思っています。4人のDJで一晩を盛り上げたいと思っています。理想的なメインとなる時間は2人とかでいいと思うんです。だから週末に関してはレジデントのDJ HIROと僕で24時以降は2時間づつで交代して音楽を作りあげることが出来ればと思っています。
中々DJ一人が2時間通しでプレイするというフォーマットはこれまでのクラブではない感じですよね?
僕は正直、一晩にDJを沢山入れるというところにメリットをあまり感じていないです。もちろん沢山DJを入れて集客に繋げるというやり方はあると思います。僕はその集客という面では、お店としては別な方法で集客をまかなうべきだと思っています。DJは音楽に、より集中出来る環境を作るべきだと思っています。また、色んなDJが多く入ると、その一人一人のDJの感性だったりスタイルが異なることから、どうしてもお店として音楽のスタイルを確立できないっていう部分もあると思うんです。僕は出来るだけDJは少数にして、ここのお店はこういう音楽というのを作り上げたいという部分がありますね。現にアメリカでは、一晩で一人とか多くても二人とかで、DJをやっていましたし、そこでクラブの音楽を確立することが出来ていたと思います。また、DJとして音楽の流れを作るためには1時間では作りにくいよねという話をDJ HIROとしたりしています。一人のDJが長くやることによって流れを組み立てることが出来ると思っています。
DJブースの機材はどんなものを用意するのですか?
個人的にはターンテーブルが好きなんですけど、海外のアーティストだったり海外のDJを呼ぼうと思っている中で、CDJっていうのは海外では定番化していると思うんです。なので、そのスタイルで僕らもやろうかと思っています。
ということは海外のアーティストやDJを多くブッキングしていくことを想定しているんですね?
そこは積極的にしていきたいと思っています。というのは僕達、日本人だけでやっていってしまうと、僕も含めてDJとして刺激が必要な時が出てきます。海外のトップクラスのDJを呼んで、そこから得れる感覚ってすごい大きいと思うので、定期的に僕は入れていきたいと思っています。
海外アーティストやDJをブッキングする最大の目的はお客さんに向けてというよりは内部のDJの為というところですかね?
海外のDJをブッキングするのは正直そこですかね(笑)。実際問題、今は「DJ誰々を呼ぶからといってお客さんが入るか?」というと、そこには疑問点があります。ナイトクラブの根底として多くのお客さんが入っていないと成立しないものだと思います。お客さんが沢山入っていないナイトクラブはつまらないですからね。現状の日本のナイトクラブは集客というのが常に課題となってきているので、どうしてもそこはクリアーしないといけないのですが、僕はDJで補うものではないと思います。さっきも言いましたが、DJはもっと音楽に集中するべきだと考えています。ですので、どちらかといったらここのDJブースに立つ人間にとってモチベーションが上がり、良い音楽を生み出せる力となることを考えて、海外のDJを呼ぶといったスタイルになるかもしれないですね(笑)。
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