JAPANESE DEEがNY最前線クラブヒットをリポート「Reporting From New York (August.2022)」


NYCを拠点に第一線で活躍する日本人DJの一人、JAPANESE DEEが現地の状況やクラブでヒットしている楽曲をタイムリーにご紹介。「Reporting From New York」2022年8月にピックアップされた楽曲はこちら。

GloRilla – F.N.F. (Let’s Go)
この夏ナンバー1のTwerkソング!メンフィス出身の女性ラッパーGloRillaのヒットソング “F.N.F.”(F*ck Ni99a Free)がストリートで大人気。この曲のヒットがきっかけで彼女はYo GottiのレーベルCMG  Imprintにサインされました。英語が分からなくても『レッツゴー』というキャッチーなフックなので、日本でもフロアでウケそう。このお金のかかってない、手作り感満載なミュージックビデオがたまらなくゲトーで最高です。ワンヒットワンダーで終わらないように頑張ってもらいたいです。

DJ Snake – Disco Maghreb
先月の記事で、Amapianoっていうジャンルが流行ってきてるって書いたけど、もう一つ流行ってきていて注目を集めているのがアラブ(中東)音楽。そして最高のタイミングでリリースされたのがDJ Snakeのこの曲。ブルックリンの有名なクラブElsewhereでは一晩中アラブ音楽がかかるパーティーがあるほど。Hookah(水タバコ/シーシャ)もNYのクラブでは前から人気だけど、Hookah吸いながらアラビアン音楽聴いて踊り狂うパーティーも面白い。

Cardi B feat. Ye and Lil Durk – Hot Shit
アーティストとタイトルだけで、ヒットしないとまずいレベルの圧を感じる一曲w。この曲はWAPのリリース前に既にトラックとCardiのヴァースは出来上がってて、何年も寝かせてFeaturingとリリースの機会を待ってたらしいですね。本人の意図せず“WAP”と“UP”がtiktokでバズってしまって、ヘイターから『tiktok狙いの曲しか出せないラッパー』と言われムカついたCardiがtiktokウケしないように本気で作ったのがこの曲らしいです。確かにキャッチーなHookもないですね。プロデュースはTravisの大ヒット“Sicko Mode”を手がけた一人のTay Keith。彼がプロデュースしたNAV “Never Sleep“も流行りそう。“Hot Shit”のカバー写真はLil KimのアルバムNotorious K.I.M.のプロモ写真に寄せてて、製作中のアルバムではLil Kimとのコラボも企んでるとか。女性ラッパー勢本当に元気があって良いです。

Burna Boy – It’s Plenty
5月の5曲で紹介したPheelz & BNXN (Buju) “Finesse”に通じる『YOLO』(一度きりの人生、楽しもう)的なメッセージで、すごくポジティブな気分になれる1曲。Burna BoyがAfrican GiantのプロモでPower 105のBreakfast Clubに出演した時のインタビューが俺にとっては印象的だったんだけど、彼のお祖父さんはなんとFela Kutiのマネージャーを務めてたらしい。そんな、生まれも育ちもアフリカの彼が、幼い時に聴いていたのがDMXとかアメリカのHipHopだったらしい!でも成長とともに、アフリカ人である自分をレペゼンする音楽を探求し、アイデンティティを確立していった、って言ってて面白いな~と思ったんです。アフリカンアメリカンは、奴隷としてアメリカに渡った過去があり、アメリカ人として生まれ育つものの、アフリカに自分のルーツを探すことがアイデンティティの確立の過程で経験する人も多いと聞きます。何か、アフリカがルーツの音楽がアメリカのメインストリームで流行っているのは、必然だったのではないかと感じます。

Beyonce – Renaissance (アルバム全曲)
世界同時リリースされたBeyoncéの待望のニューアルバム!リリースされた夜、俺は深夜2時まで仕事だったんだけど、帰ってきてから嫁とリスニングパーティーをした。リリースデー2日前にリークされちゃったけど、世界中のファンがリリースデーまでリークしたアルバムをボイコットして、リリースデーを死守したという、前代未聞のムーブメントが起きました。リリース後秒速でiTunes でアルバム1位獲得、Spotify でも“Summer Renaissance”がToday’s Top Hitで1位に。このアルバムはまるで映画を見てるようで、最初から最後までしっかり通しで楽しみたい作品。曲から曲へのトランジションもいたるところに感じて、DJ的にはこのままアルバム通しでかけてクラブプレイ成立するんじゃないか?って思っちゃう。全体的な印象は、シングル“Break My Soul”でも感じたLGBTQコミュニティーからタレントの積極的な採用とリリックでのシャラウトが目立ちます。特にBlack Queerのiconや文化にインスパイアされラブを送ってる印象。クラブでかけようとセットに入れてたのは“Heated” “Move” “Cuff It” “Pure/Honey” “Summer Renaissance” “Energy” “Thique”だったんだけど、実際に客からのリクエストは“Church Girl”が多く反応も一番。Act 2、 Act 3も本当に楽しみです。

関連: JAPANESE DEEがNY最前線クラブヒットをリポート「Reporting From New York (July.2022)」

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